相続対策

相続税対策における生命保険の活用

円滑な遺産分割や相続税の軽減対策に、生命保険の活用は欠かせません。

生命保険は健康であれば加入できるため、生命保険を使った節税対策は比較的簡単に始めることができます。

また、保険金は原則として相続争いの対象にはならないため、特定の人に財産を確実に継がせることもできます。

今回のコラムでは、相続税対策における生命保険の活用についてみていきたいと思います。

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節税対策~生命保険の非課税枠を利用

親や配偶者の死亡により相続人が受け取る生命保険金は相続税の課税対象になりますが、生命保険金は遺族の生活を保障するという性格を持っているため、一定額までは課税しないという「非課税枠」が設けられています。

 節税対策

例えば、法定相続人が妻と子供2人の合計3人である場合、1,500万円(=500万円×3人)までの生命保険金は非課税となります。

財産として預貯金1,500万円が残されていた場合、その1,500万円は相続財産となり、相続税が課税されます。

一方、1,500万円を生命保険金として受け取った場合には、保険金の非課税枠が適用されますので、同じ1,500万円でも保険金として受け取ることにより、相続税がかかりません。

生命保険による節税対策には、テクニックはまったく必要ありません。

家族を「保険金受取人」とする生命保険契約を結ぶだけで節税できますのでおすすめです。

 

納税資金対策~相続発生後すぐに「現金」を手に入れることが可能

生命保険金は、被相続人が資金拠出することによって相続財産を減らすのと同時に、相続発生時には上記の通り一定の非課税枠が認められていることから、相続税の節税対策として優れています。

それに加えて、生命保険金は相続税の納税資金等の確保という面でも重要な役割を果たします。

生命保険金は、通常、死亡を届け出てから12週間程度で支払いが開始されるため、相続が発生してからすぐに現金が用意できるというメリットがあります。

相続税は相続が発生してから10か月以内に原則として現金で一括納付しなければなりません。

遺産の多くが不動産である場合は、納税のために不動産を売却しなければならないことも少なくありません。
しかし、不動産はすぐに売れるものではなく、相続税の納期限までに間に合わない可能性もあります。

また、遺産が自宅だけの場合は売却することもためらわれます。

このような状況において、生命保険金が受け取れるのであれば、それを納税資金として活用することで、大切な相続財産を手放さなくて済むことになります。

したがって、生命保険は相続があってからすぐに現金が用意でき、相続税の納税資金対策にも役立ちます。

 

分割対策~故人の財産ではなく受取人固有の財産

非課税枠を超える死亡保険金は、みなし相続財産として相続税の課税対象になります。

しかし、相続発生後に受取人が受け取る死亡保険金は、受取人固有の財産となり、民法上の相続財産ではないため、遺産分割協議の対象にはなりません。

そのため、生命保険金は財産を渡したい人に確実に財産を残すことができる手段となります。

なお、相続放棄をしても受け取ることができ、介護をしてくれた方などの相続人以外の人を受取人にすることで、介護の労に報いることもできます。

 

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